Z会中学受験コースは難しいか? Vol.35

通信教育環境 Z会

この記事で分かること
・Z会が難しいと言われる理由や背景
・通信教育の根本的な難しさと、通信教育を続けるための考え方


少し前に長男が受講しているZ会中学受験コースについて、3回()に分けて内容の紹介や月例テストの点数や受講人数などを示させていただきました。

ただ、WebsiteでZ会について検索すると、”Z会 ・・・ 難しい”という検索予測がとても目につきます。教材の難易度に関しては、進研ゼミ 小学生講座や他の教材(通信教育比較)とパラレルで比較していませんので、詳しく回答をすることは出来ませんが、Z会の中学受験コースには最難関と呼ばれる(開成とか灘とか)超ハイレベル校までカバーできるような授業ノート(テキスト)、練習問題が含まれているため、トップレベルまでカバーできる”難しい”内容ではあると思います。

また、進研ゼミ中学受験講座では、公式サイトで偏差値55~65の受験が可能と示しているように、Z会の最難関校をターゲットに含めていません。その観点でも、進研ゼミとの比較でもZ会は少し難しい構成になっていると思います。

しかし、Z会はテキストが難しいから他の違う通信教材や通塾検討しよう、と勘違いされては、少し残念だと思いましたので、以下2つの視点(+α)を投げかけたいと思います。

通信教育はそもそも難しい

通信教育を否定するように感じて貰いたくないのですが、通信教育は以下の2つの観点から、そもそも難しいです。塾より難しいと思います。
1.自らテキスト(授業ノート)を読んで、演習問題をこなしていく訳ですから、塾でプロの講師から授業を受けて学ぶより、“難しい”と言える。
2.通信教育は親と子で、生活を律して継続しなければいけませんので、継続の”難しさ”がある。

この2つの難しさが通信教育の根本的で最大の難しさではないでしょうか。Z会の紹介記事の中でも書いていますが、通信教育で成功を収めるには、初期の段階では親・家族の結構な支援・サポートが不可欠だと考えています。意識の高い高学年になれば違うかもしれませんが、小学校3-4年生の段階で子供一人で「テキストと動画で勉強をし、演習問題&マル付け(間違ったところは解説動画閲覧)まで出来る」と期待するのは、難しいことだと思います。

塾であれば決められた曜日に通い、塾の先生が授業をし、演習問題を解き・解説、宿題を与えてくれます。通塾はプロの教師に教えて貰っていることと同時に、管理(マネジメント)もして貰っていると言えます。ちなみに、テキストそのものの”難しい”については2点目で触れますが、塾でも同様に難しい問題が出ているはずです。

1点目のまとめですが、Z会中学受験コースのテキストは他の通信教材に比べて難しい可能性は高い。ただし、塾と比べて難しいという事はないと考えます。
”難しさ”の本質は、Z会だからではなく通信教育そのものの難しさの側面が強い。
1.塾の先生なしで勉強を進め、マル付け・復習をすること
2.継続することの難しさ

忘れて欲しくないのは、通信教育でのメリットです。マル付けをする、子供の勉強時間・習慣を律する、場合によっては解説するなど、親・家族が支えなければいけない範囲は通塾より大きく・広いです。しかし、子供が確保できる時間は多いですし、習い事との両立もしやすいなど時間的メリットもあります。また、風邪や家族旅行、咄嗟のアクシデントで通塾出来ないという事はありませんので、日程調整も融通が利きます

100点取れるテストを受けても学習効果は小さい

テキスト自体の難しさについては、他の通信教育よりやや難しく(≒広い範囲をカバーしていると思います。)、ただ塾のテキストに比べて難しい、という事はないと考えます。

【塾のテキストと同じと考える理由】
・中学受験というゴールに対して、テキストの履修範囲や難易度が変わる訳がない
【Z会”難しい”と検索されてしまう理由】
塾の場合、クラスや個人のレベルに合わせて解く問題・Skipする問題を講師が決めてくれる。Z会の場合、教材が送られてくるだけ(難関・最難関の区分けや、丁寧な動画解説はありますが)なので、難しいと感じやすい

と考えられると思います。
次に子供がチャレンジする難易度に関してですが、やや”難しいな”と思う問題にチャレンジすることで、大きく成長できると思います。言い返せば、毎回90-100点を取れる問題や、目標時間が20分と設定されている課題に対して、10-15分でさっと解き終わる問題を繰り返しても、十分な学習効果は得られないと考えます

どの程度の問題が良いか・適当なのか、というのは子供の勉強への向き合い方(飽きっぽい・しぶといなど)にもよると思いますが、例えば日々の教材やテストで50点を下回るのであれば、少し背伸びしている可能性が高いと思います。また、Z会の中学受験コースの場合、最難関コースの問題が紛れているので、お子さんのターゲットでなければ予め除外して考えてあげないと、コース選択の意味がないと言えます。(点数が取れなくて、子供のモチベーションが低下するなど、マイナス要素も懸念されます。

少し難しいコース・教材を選びましたら、それが本人の力に繋がるように学習指導・支援をしていきましょう。解けない問題・間違った問題に対しては、教材・動画を使った復習や場合によっては親が伝わりやすい言葉を選んで説明したりと、塾の先生が生徒に与えていることをしてあげる必要があります。出来なかった問題をそのままにはしないでください。

2点目のまとめですが、Z会教材はやや難しいと思いますが、他の教材がスラスラと解けてしまうのであれば、その教材は適正レベルではない=簡単すぎる、と考えることを勧めます。
1.やや難しい問題こそ子供の力になる
2.明らかにレベルが高い問題であれば、解けなくても仕方ない、とする

ちなみに、長男はZ会最難関に登録をしています。日々の教材に関しては、満点であることは殆どありません。正答率で60-90%という感覚です。従って、マル付け後に解説・解説動画を確認するように促しています。

+α 通信教育のハードルは下がっている

+α として、通信教育のハードルは確実に下がっていることを共有したいと思います。
以前からビデオ講座やネット講座はありましたが、この数年で動画授業というのが、より身近なことになりました。

新型コロナウイルスの影響ですね。

エリアや小学校にもよりますが、この3年間で動画授業や動画配信で勉強を経験した学生はかなり多いと思います。子供自身が動画を見ながら勉強する、という環境がコロナ前に比べて確実に身近なものになりました。また、IT教育・環境作りは確実に進められ、小学生で一人1台のタブレット支給が一般的になりました。(*21年文科省調べで、約9割の教育委員会で端末の納品を終えていると回答。MM Reserch社によると、63%がすでに実際に支給されているとのデータ。)

また、Z会や進研ゼミなど教育提供する側としても、動画の内容や質の向上は続けられていることと思います。新型コロナウイルスの影響で、集団授業が一部では敬遠されるようになり、その点で自宅学習はアドバンテージと認識されました。
Z会を例に挙げますが、授業動画、練習問題の解説動画、採点用の動画、と充実の動画コンテンツとなっており、すべてを視聴すれば塾が提供している内容と遜色ありません。(個人的には塾より濃厚であり・利活用しやすい可能性もあると思っています。)

+αのまとめですが、通信教育を受ける小学生サイド、教育動画を提供する企業サイド共に通信教育が活用しやすい環境になっています。
1.小学校で実際にタブレットを使用した授業やコミュニケーションが実施されている
2.動画教材の利用価値や自宅学習のメリットが再認識され、企業側でも一層コンテンツの充実が進められていると考えられる。

3パートに分けて、”Z会・・・難しい”と検索されていることに対して、筆者の調べや経験を踏まえて考えを書いてきました。長男は小1からZ会を始め、中学受験専門塾が提供する公開テストで望外の結果を残すことが出来ていますので、”Z会 難しい”の検索結果により、候補教材の1つから外して貰いたくないと考えています。

とはいえ、何度も言っていますが塾の方がもう少し親として簡単なんだろうな~、と思うことも少なくありません。通信教育と塾との比較なども別の機会でまとめてみたいと思います。小学校では学年の影響も大きいと思いますので、中学年期、高学年期、受験期などと分けて考えてみたいと思っています。

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